磯丸水産、夜のメニューは居酒屋仕様。ほぐし身たっぷりの蟹チャーハン

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本家のSFPホールディングスより、クリエイト・レストランツ株主優待の方が少額で使いやすい磯丸水産。24時間営業なので、夜遅くなったときにヘルシーな海鮮丼をいただくのが便利だ。

普段はランチ利用だが、めずらしくディナータイムに寄ってみた。600円くらいの軽い丼ぶりで締めようと思ったら、昼とはまったくメニュー構成が異なることに気がつく。宴会利用でなく一人で安価に夕食を取ろうと思ったら、選べるメニューが限られていた。

磯丸水産、夜は別の顔

たまたま3連休前の金曜夜だったので、21時の店舗はほぼ満席。かろうじて2階の禁煙席、小さいテーブルに案内してもらえた。夜の磯丸水産はまず注文がタッチパネル方式になる。

ランチに出ている活貝に加えて、魚や海老の浜焼きメニューが増えている。刺身やおつまみも豊富だが、代わりに丼ものの種類が大幅削減されているようだ。サーモンやカンパチの丼ぶりがなく、マグロとネギトロ、4色丼くらいしか選択肢がない。しかも値段が軒並み昼より100円くらいアップしている。

夜の磯丸は完全に飲み会仕様だ。グループで小型コンロを囲みながらわいわいやるのは楽しそうだが、一人で静かに夕食をとるには向かない。満席の店内で一人の客は自分だけだった。

しかたなく締めのご飯ものを探すと、丼ぶり以外にチャーハンや焼きそばが選べるようになっている。種類は少ないが、ほかにも鉄板ナポリタンに鳥良の鶏ラーメンと、居酒屋にありそうな締めのメニューは一通り押さえられている。

価格はすべて税抜599円なので、ランチタイムにマグロ2色丼を食べるのと同じくらいの予算。せっかく磯丸に来て魚介を食べないのは寂しいが、焼きそばやナポリタンを単品で選べばリーズナブルといえる。

思ったより蟹の身が多い

今回選んだのは蟹チャーハン。ただのチャーハンでなく一応カニ入りというのが磯丸のこだわりだろうか。混んでいたので出てくるのに10分くらいかかったが、見た目も量もまあまあという標準的なチャーハンだった。

まぶしてあるカニのほぐし身は、予想したより量が多かった。かにチャーハンといえば、渋谷にあるその名も「かにチャーハンの店」に昔足しげく通ったものだ。

「かにチャーハンの店」と比較

宇田川交番裏の雑居ビル3階にあり、場所がわかりにくいのですぐ潰れるだろうと思ったら、10年経っても繁盛している。しかも立川駅ecute構内に出店して、じわじわと拡大しているようだ。JRの改札をくぐらないと入れないうえ、グランデュオ側の東改札からだとホームを経由して大きく遠回りしないといけない。

相変わらず変な立地の「かにチャーハンの店」だが、テナント料を抑えて世間の「かにチャーハン好き」を集客する手堅い経営戦略なのかもしれない。ラーメン・うどん・スパゲッティーの麺類は競合が多い。丼ものでも牛丼・天丼・海鮮丼はチェーン店が幅を利かせている。あえてチャーハン専門、しかもカニ入りでやや単価を高く設定してあるのが成功の秘訣だろう。

磯丸水産の蟹チャーハンも、カニの量からすると専門店の上級メニュー「かにかにチャーハン」に匹敵するといえる。ただしご飯の水気やパラツキ具合という絶妙なバランスは、本家の方がすぐれている。目の前で中華鍋で豪快に炒めてくれて、つくりたてを持ってきてくれる「かにチャーハンの店」に比べれば、さすがに味やサービスは劣るといわざるをえない。

それでも蟹入りのチャーハンが599円。かにチャーハンの店より100円は安くいただける。夜に無性にカニチャーハンが食べたくなったら、24時間やっている近所の磯丸水産に駆け込めばありつける。

500円引きの雨の日クーポン

夜間に訪れたからか、お会計の際に「雨の日クーポン」というチケットをもらえた。

使用条件は「午前11時の降水確率10%以上」なので、かなり緩い基準だ。ただし17時以降のディナータイム限定で、1人1,500円以上という条件が付く。しかも有効期限がもらった日から1週間以内と極端に短い。

最初は使いにくいクーポン券だと思ったが、よく考えると1,500円で500円引きなら33%の割引率だ。その予算なら、その他の締めメニュー、焼きそば・ナポリタン・鶏ラーメンの麺類3種類を一気に試せるといえる。

東京は梅雨明けでしばらく晴天が続きそうだ。期限内に降水確率の高い日があったら、使ってみてもいいかもしれない。