ワタミ優待で楽しむミライザカ1,500円コース、名物グローブ焼き

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2015年に優待内容の変更されたワタミ。単元100株でもらえるチケットが6,000円から3,000円へと半減し、その代り一度に使える枚数制限が撤廃された。

どちらかというと改悪と呼べる内容で魅力が減ったため、長年応援していたワタミとは疎遠になってしまった。昨年末の世界的株安時に久々買い戻し、新制度の優待券をもらったのでレビューしてみたい。

ワタミの株主優待券

旧制度では500円チケット2枚までという縛りがあったが、さすがに居酒屋のディナータイムで予算1,000円は厳しい。今回は元和民店だったミライザカで、少しリッチに1,500円のコースを2回楽しんでみた。

新聞型メニューの是非

ミライザカのメニューは新聞のようなかたちになっている。さらにおすすめメニューは別の用紙になっている。

ミライザカのメニュー新聞紙

新聞メニューは居酒屋でたまに見かけるフォーマットだが、無駄に場所をとるのであまり好きでない。紙は顧客ごとに使い捨てだろうから、余計なゴミも増えて罪悪感を覚える。

紙自体は安くても、カラーの料理写真は印刷代が高そうだ。せっかく卓上にタブレットが置いてあるので、ペーパーレスで統一した方がよほど合理的に思われる。

あえて紙媒体にしているのは、可読性・一覧性が高く注文につながりやすいからだろう。「タブレットがうまく操作できない高齢者や情報弱者向け」という理由も推測される。酔っ払いがタブレットから間違って注文し、後々トラブルになるケースもありそうだ。

ミライザカのメニュー

最初におしぼりを渡されるタイミングで、店員さんがその日のおすすめ料理に蛍光ペンで丸をつけてくれる。このパフォーマンスをきっかけに、スタッフとのコミュニケーションが生まれやすくなる。

そのあたりは大手のチェーン店なので、コストとメリットを計算したうえでのオペレーションなのだろう。

若どりのグローブ焼き

たいていおすすめされるのが、ミライザカ名物である「清流若どりのグローブ焼き/揚げ」。骨付きの鶏もも肉を丸ごと調理した豪快なメニューだが、お値段も一品999円と割高だ。

とりあえず一度は試してみようと思い、カロリーの低そうな「グローブ焼き」の方を選んでみた。写真からは見た目の大きさが想像つかないが、店員さんに聞いたら「一人でも余裕で食べられるサイズ」とのことだった。

鉄板に乗せられた鶏肉が届くと、店員さんにハサミで切ってもらうか自分でやるかを選べる。面倒なのでお願いしてみたら、トングで挟みつつ肉の部分に4か所切り込みを入れてもらえた。

清流若どりのグローブ焼き

完成した手のような形状をもって「グローブ」と呼ぶらしい。指の部分には骨がないので、食べる際に苦労はない。添えてあるハサミは使わなくても、箸だけで十分いただける。

見た目はまるでエイリアン

イメージとしては、クリスマスに出てくるローストチキンを平たくして切り刻んだような感じだ。個人的には失礼ながら、エイリアンの幼虫(フェイスハガー)に似ていると思った。なんなら「エイリアン焼き」とでも名付けた方が話題になったのではなかろうか。

お肉はほんの少しガーリック風味のタレがかかっている。居酒屋らしく味付けは濃いめで、元の素材が良いのかガストのチキンステーキより本物っぽく感じた。

ただし骨の部分が多いので、見た目のボリュームよりも食べられる部分は少ない。最後に残った骨もしゃぶってみたが、あらかじめ食べやすく身をはがしてあるようで、手と口がベトベトになるわりに収穫は少なかった。

若どりのグローブ焼きの旗

ちなみにグローブ焼きには「ミライザカ名物」というお子様ランチのような旗が付いてくる。単なる飾りにすぎないが、ちょっとだけ食卓がにぎやかになる。今年のクリスマスは、ミライザカでひとりチキンを食べて過ごすのもいいかもしれない。

やたら味の濃いソース焼きそば

グルーブ焼きで予算1,500円のうち1,000円分は使ってしまった。締めの料理としてオーダーしてみたのは「オリジナルソース太麺焼きそば(499円)」。ほかにお茶漬けやねぎとろ巻寿司を組み合わせる手もあるが、カロリー的には焼そばの方がコスパは高い。

再びアツアツの鉄板に載せられて届いた焼きそばは、一人前の締めとしてちょうどいいボリューム。注意点として、紅ショウガが細かく刻んでまぶされており、箸で除けようがない。苦手な人はあらかじめ外してもらうようにした方がいい。

ミライザカのソース焼きそば

オリジナル焼きそばの特徴は、麺が太いうえに味がかなり濃い。紅ショウガの味も加わって、お酒を飲まなければ耐えられないほど塩っ辛い。予算上ドリンクは頼めないので、無料のお茶を流し込みつつクリアした。

焼きそばには意外と豪勢にひき肉が混ぜ込んである。お肉が食べられるのはうれしいのだが、卓上にはスプーンがないため、箸でつまんで食べるのに一苦労だ。さいわい終盤は鉄板が冷えてきたので、他の人が見ていない隙にべろべろ舐めて犬食いした。

出汁巻き、ししゃも、冷麺

2回目の来店では、小品を組み合わせて以下の3品構成にしてみた。税込みでちょうど1,500円を超えるくらいの価格になる。

  • 出汁巻き玉子…399円
  • 樺太ししゃも…399円
  • ピョンチャン冷麺…599円

前回の焼きそば&チキンとはテイストを変えて、魚と麺類中心のヘルシーコース。出汁巻きとシシャモは安いので、昔のワタミ優待(1,000円縛り)でもよく食べていた。よく見ると、ミライザカのメニューは和民とたいして変わっていないように思う。

ミライザカの出汁巻き玉子

出汁巻き玉子は醤油が要らないくらい味がしっかりついている。大根おろしはやけに粗挽きで、ところどころ大根の固まりが混ざっている。

ミライザカのししゃも

ししゃもは6尾もあるので、じっくり時間をかけて堪能できる。マヨネーズはお好みで。よく焼いてあるので、頭から尻尾まで丸ごと食べられる。

ミライザカの冷麺

最後の冷麺は付け合わせの調味料を加えるとかなりピリ辛になる。それなりに噛みごたえはあるが、海藻入りの「ふのりそば」には及ばない。どちらかというと普通のざるそばに近い食感だった。タレもしょうゆ味のせいか、まるで冷やし中華のようだった。

卓上タブレットの表示内容

ミライザカで料理の到着を待つ間、タブレットでは延々と「ワタミの宅食」や「3010運動」などのCMが再生されていた。おひとりさまなら待ち時間でタブレットをいじって過ごすと、いい暇つぶしになる。

ミライザカのタブレット画面

せっかくなら「じゅうじゅうカルビ」のように、タブレットでクイズや紙芝居を見せたらどうかと思った。以前すかいらーくのアプリに出ていた「ごちガストクイズ」は参考になる。難易度の高めのワタミカルトクイズを出したら盛り上がると思う。

普段の優待ランチは予算500円に抑えているので、一度に1,500円も使うと豪遊した気分になれる。無料のお茶を頼めばお通しは付かないが、それでもディナータイムの居酒屋はファミレスより割高だ。

近所のミライザカはランチ営業をやめてしまったので、チケットを使えるところが少なくなってしまった。しかし改悪後の優待利回りも4%くらいあるので、決して悪くはない。普段から居酒屋チェーンを利用する人には、向いている銘柄だと思う。