養命酒の株主優待、酒類セットと通販20%割引クーポンの使い方

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2017年からスタートした養命酒製造株式会社の株主優待。毎年1回、食品かお酒のセットを選んでプレゼントがもらえる。

過去3年に受け取った優待内容(酒類セット)の商品を紹介してみたい。なぜか売れ筋の養命酒は含まれず、高麗人参酒や琥珀生姜酒といった変わった薬酒が中心だった。

株主優待には公式オンラインショップで使える、期間限定20%引きのクーポンも付いてくる。試しにクーポンを使って3種セットのお酒を注文してみた。

(2020年3月5日更新)

優待は酒類か食品を選べる

養命酒の株主優待は「食品セット」と「酒類セット」を選べる仕組み。

毎年9月の権利確定後に、希望を伝えるためのハガキが送られてくる。酒類セットを選ぶ場合は、念のため「20歳以上」という確認あり。

ハガキを返送しなければ、自動的に食品セットの方が送られてくる。

養命酒株主優待のハガキ

養命酒は薬のようなものなので、昔は「子どもも飲んでOK」といわれていた気がする。

しかし最近は取り締まりが厳しいのか、公式サイトのQ&Aでも禁止とされている。

Q. 未成年が飲んでも大丈夫?

A.「薬用養命酒」にはアルコール分が14%(日本酒やワインと同程度)含まれていますので、20歳未満の場合には服用できません。

「薬用養命酒」に関するよくあるお問い合わせ

優待で届く酒類セットに養命酒は含まれない。「ハーブの恵み」は名前がまぎらわしいが、いずれもアルコール度数13~15%のお酒であることには変わりない。

ちなみに養命酒は14%。いずれもお酒としてはワインや日本酒と同程度の強さがある。

継続保有3年で優待倍増

養命酒の株主優待は3年以上キープすると、中身が増えるボーナスがある。

通常は100株で1,500円相当の詰め合わせが、3年経つと3,000円相当に倍増。ちなみに持株数を増やしても優待の内容は変わらない。

養命酒株主優待の内容

現時点で3,000円相当のコースを受け取っている人は、優待開始以前からの株主ということになる。長期保有していれば最初から特典がつくという、うれしいサプライズだったことだろう。

2017年に優待制度が始まり、2019年で3年経った。今年2020年の9月確定→2021年2月到着分から、ようやくもらえる商品が増える予定だ。

2019年の優待内容を確認すると、3,000円コース・酒類セットにはクラフトジン「香の雫」(968円相当)、和養生ブレンド茶「やすらぎクロモジ」(650円相当)が追加されていた。

養命酒のクラフトジン

お茶やのど飴は正直どうでもいいが、養命酒がつくった国産ジンというのは一度飲んでみたい。

普通に買うと値段は高級。容量単価で養命酒よりも高い。

しかもアルコール度数の高いジンは体によさそうなイメージがない。クロモジで香りづけすると、多少は栄養価が高まるのだろうか。

養命酒のジンは「香の雫」と「香の森」という2種類存在する。最初は量と度数が違うだけかと思ったが、原材料も異なるようだ。

香の森」の方には生姜やクコの実など薬効成分が増える。アルコール度数も10%アップして、容量あたりの単価は「雫」より2倍くらい。

ライト版の「香の雫」と同じ量・価格で、ジンジャー、グループフルーツで割ったカクテルも販売されている。

株主優待商品の内容

過去3年に届いた1,500円コースの内容を比べてみたい。

飲食物以外のどうでもいいオマケとして、養命酒キャラの缶バッジが付いてくる。

養命酒優待の缶バッジ

どうせすぐに捨ててしまうのだが、毎年絵柄が異なるのでコレクションしてみるのも楽いかも。

2017年の株主優待

2017年の第1回、酒類セットは以下の商品が組み合わされていた。

養命酒の株主優待2017年

  • 高麗人参種(200ml)
  • 琥珀生姜酒(200ml)
  • ハーブの恵み(200ml)
  • 食べる前のうるる酢
  • 高麗人参黒酢
  • グミ×サプリ鉄分

肝心の養命酒が含まれていないのは拍子抜けだった。その代わりに高麗人参や琥珀生姜という、飲んだことのないお酒を試せた。

どちらも薬酒に近いので飲む人を選ぶが、「ハーブの恵み」は女子にもウケそうなフルーツ風味だ。パッケージもおしゃれ。

2018年の株主優待

2018年の2回目は、グミがのど飴になって黒酢が生姜味に変わった。どうやらお酒と一緒にお菓子や健康ドリンクをセットにするのが、毎年の方針らしい。

養命酒の株主優待2018年

そして2回目は琥珀生姜酒がなくなった代わりに、信州産のもち米本みりんが追加された。

普段はたいした料理をしないため、みりんの使い方がわからない。

ためしに味噌汁に少しずつ混ぜて消費してみた。ほんのりアルコールの香りがして、酒粕を入れたような感じになる。

せっかく酒類セットを選んだのに、みりんが届くというのは微妙な印象。独身男性なら普通にお酒の方が歓迎されそうだ。

2019年の株主優待

2019年の3回目は昨年不評だったのか、本みりんが撤廃された。

代替として加わったのは琥珀生姜酒の復活ではなく「フルーツとハーブのお酒(ゆずとジンジャー)」。黒酢も消えて甘酒に代わった。

養命酒の株主優待2019年

「ハーブの恵み」は商品名が変わって「夜の安らぎ…」となっている。2020年2月12日から全国販売されるリニューアル商品のようで、変わったのは名前とパッケージだけではない。

中身のハーブが13種から15種に増加。カモミールとパッションフラワーが増え、あんず果汁も新たに配合されているらしい。

(参考)「ハーブの恵み」が初の全面リニューアル

名前の改変には、うなぎパイのように「夜のお菓子」というニュアンスがあるのだろうか。そのうちV.S.O.P.のブランデーが加わった、「真夜中のハーブの恵み」とか出てきたらおもしろい。

期間限定、通販20%OFFクーポン

ここから先は公式サイトにも掲載されていない裏情報。

養命酒の株主優待にはもうひとつ、オンラインショップから20%オフで商品を買えるクーポンコードが付いてくる。

養命酒の株主優待クーポンコード

使用期限は3月31日までなので、到着から2か月もない。

もし常用している商品があるなら、優待到着のタイミングで1年分まとめ買いするのがお得だ。公式ショップでも2割引なら、他の通販サイトや店頭販売より安くて済む。

今年は例年より花粉症がきつく、コロナウイルスによる新型肺炎の感染も心配されるところ。睡眠と栄養をしっかりとり、免疫力を高めておくのが何よりも予防につながる。

ためしに優待の高麗人参酒を飲んだら、少し体調が良くなった気がした。久々に琥珀生姜酒と味を比べてみたくなったので、はじめてクーポンを使って通販サイトから注文してみた。

公式通販で養命酒は買えない

株主優待のクーポン利用条件は税込3,000円以上(送料含まず)

養命酒オンラインショップでは4,000円以上で送料無料になるため、税込みで4千円を少し上回るくらいがお買い得だ。

この予算なら普通の養命酒も1本頼みたいところ。しかし公式の通販サイトではどこにも養命酒が見当たらない。見ると各ページの上部にこんなメッセージが書かれていた。

薬用養命酒は第2類医薬品です。

お近くの薬局・ドラッグストアなどでお買い求めください。

平成25年1月の薬事法改正以来、一般用医薬品(OTC=Over The Counter)は原則すべてネットで販売できることになっている。養命酒は対面販売が必要な「要指導」の対象でもない。

「第2類医薬品だから通販不可」というわけではなく、Amazonや楽天市場でも普通に販売されている。

流通業者と競合するのを避けるためだろうか。とにかく優待クーポンを使って養命酒を2割引で購入することはできない。

クーポンコードの適用方法

そこで選んだのは「健康のお酒3種セット」。

株主優待でおなじみの高麗人参酒・琥珀生姜酒・ハーブの恵み700mlサイズで税込4,224円だった。この3本セットは他の通販サイトからも購入できる。

公式サイトでは150円アップで豪華な箱が付いた「ギフトセット」も選べる。高麗人参や琥珀生姜はなかなか店頭で目にする機会がない薬酒。相手の好みが合えば、プレゼントしてもよろこばれそうだ。

オンラインショップでは初回購入時に住所や電話番号を入れて会員登録することになる。注文情報を入れた後の画面でクーポンコードを入力すると、送料・税込金額から2割引になる。

養命酒の株主優待クーポンの使い方

今回頼んだ3種セットの場合はマイナス845円。値引き後は4,000円を下回るが、再計算されて送料が追加されることはないようだ。

養命酒の株主優待クーポンの適用結果

その結果合計3,379円。1本あたり1,126円で700mlの薬酒を購入することができた。

高麗人参酒レビュー

株主優待で届く各種のお酒について、実際に飲み比べた感想をまとめてみたい。

まずは過去3年の優待内容に必ず含まれていた高麗人参酒。養命酒にも高麗人参(朝鮮人参)は含まれているので、違いがよくわからない。

高麗人参酒

調べたところ、高麗人参種の方は養命酒に含まれる「乾燥」高麗人参のほかに、「蒸した」高麗人参とエゾウコギ(シベリア人参)が使われている。

製法によってどれほど違いが出るのかわからないが、養命酒よりニンジンに特化した薬酒であるようだ。

養命酒以外は医薬品でない

厳密に言うと高麗人参種は品種が「リキュール」であり、養命酒のような「医薬品」ではない。

人参以外に12種類のハーブが配合されているが、それらは養命酒に含まれる14の生薬とひとつもかぶっていない。

どちらかというとマカやガラナといったエナジー飲料的な成分が中心。薬酒としての効き目は養命酒の方が強そうだが、両方合わせて飲むと効果が増えそうだ。

また高麗人参酒は医薬品でないせいか、「1回20ml×1日3回」といった用量・用法が定められていない。アルコール度数が15%と強めなのに気をつければ、200mlの小びんを1回で飲み切っても差支えないだろう。

ほんのり甘い高麗人参酒

ニンジンのお酒ということで薬というイメージが強いが、実体としてはアルコール入りの栄養ドリンクという感じ。

原材料にリンゴ果汁や黒蜂蜜が含まれるせいか、口に含むとほんのり甘い。養命酒よりも甘さ控えめで、ゴクゴク飲みやすい。

甘さの中にほんの少し苦みを感じるが、これが人参由来なのか他の成分によるものなのかはわからない。ブラックペッパーやカルダモンといった香辛料のせいかもしれない。

パンフレットの商品説明によると、特許製法で高麗人参のクセを抑えているらしい。名前とパッケージはいかにも漢方といった感じだが、製法や調合の工夫によって普通のお酒としても飲める。

思ったよりも飲みやすく、同時に薬酒の苦み・辛さもほんのり楽しめるのが高麗人参酒の魅力。毎年優待セットに含まれているので、定番商品として自信があるのだろう。

夜の安らぎハーブの恵み

夜バージョンに代わったハーブの恵み。

夜のやすらぎハーブの恵み

前の商品に比べると、香りがより薬酒っぽくなった気がする。使われているハーブが3種類増えたからだろうか。

「ハーブ」といっても中身は薬草。高麗人参、クコの実など他の薬酒と同じ成分が含まれている。高麗人参酒に比べて苦みは少ないが、臭いだけ嗅ぐと同じ種類のお酒に感じる。

味は宣伝どおり「あんず」の印象が強くなった。薬のような香りを除けばほぼ杏子酒といえそる。さらにショ糖も加わって養命酒と同じくらいの甘さがある。

香りと味が別物

ハーブの恵み「夜のやすらぎ」バージョンは、香りと味がまったく別物という不思議なドリンクだった。

養命酒製品の中では、スーパーでもよく見かける同商品。おしゃれなパッケージから果実酒と思って買うと、異様な臭いにむせかえる。香りを楽しみながら薬酒と思って飲むと、甘いだけでおもしろみに欠ける。

臭いといってもルートビアやペルノー・リカールほどきつくはない。カモミールやシナモンといったハーブティーを、濃縮して混ぜ合わせたような感じ。

高麗人参酒と同じく「ハーブの調合でいかに薬っぽさをなくすか」という点に、養命酒はこだわりがあるようだ。

甘いお酒が好きで梅酒やゆず酒が飲める人なら、ハーブの恵みも問題なく召し上がれるだろう。

薬酒デビューには最適。イメージ的にはライトな印象だが、成分表を見れば薬効は高いと思う。

琥珀生姜酒の感想

2017年、最初の株主優待にだけ入っていた琥珀生姜酒。久々に飲み比べてみようと思い、クーポン利用で追加購入してみた。

瓶のラベルは古めかしいが、思ったほど薬っぽくはない。香りはフルーティーで口に含むと味がしない。するする飲めてしまう。

琥珀生姜酒

2017年優待の琥珀生姜酒200ml瓶

生姜酒は他の薬酒に比べて薄味に感じる。「ハーブの恵み」を飲んだ後だと、余計に素っ気なく感じる。

甘さは控えめだが、後から生姜の辛さがじわじわ効いてくる。ときどき水も飲まないと、喉の奥がヒリヒリしてくるほど。

甘さ控えめ、生姜の辛さ

黒蜂蜜や他のハーブで印象が薄められてはいるが、やはり生姜が主成分。すりおろした生姜汁を飲んでいるような気分が味わえる。

今回試した養命酒製品のなかでは、もっともドライなお酒だった。たいして甘くないので、飲んでいても楽しくない。おかげで夜中に飲みすぎずに済むという利点がある。

後述の「ゆずとジンジャー」も生姜入りだが、まったく別の飲み物という印象を受けた。生姜本来の辛さを味わいたいなら、琥珀生姜酒の方が本格的だ。

ゆずとジンジャー

今年の株主優待に新しく入っていた「フルーツとハーブのお酒」ゆずとジンジャー味。

フルーツとハーブのお酒 ゆずとジンジャ

香りはまさに柚子そのもので、ほかの薬酒のような薬臭さは皆無。しかし成分に香料や酸味料が含まれており、添加物は多い。

ユズ・スダチ果汁とショ糖・果糖ブドウ糖液糖入りで、相当甘く味付けされている。ジュース感覚でゴクゴク飲めてしまう危険なドリンクともいえる。

寝る前に100mlずつ飲もうと思ったら、思わずお代わりして300ml瓶の半分飲んでしまった。

アルコール度数は10%と、ストロング系の缶チューハイと同じくらいある。うっかり飲み過ぎると、他の薬酒と同じ程度に酔っぱらう。

チンピや生姜などハーブが9種類含まれているので、コンビニで売られている安いチューハイよりは体によさそうだ。

健康志向な代わりに値段は高くなる。薬効目当てでお酒を買うなら、素直に養命酒を飲んだ方がいいかもしれない。

養命酒がつくった甘酒

こちらも株主優待の新顔、麹甘酒125mlパック。

養命酒の甘酒

単なる甘酒ではなく、日本ではじめて「機能性表示食品」に認定された甘酒商品ということらしい。

もともと甘酒は体に良さそうだが、パイナップルから抽出したグルコシルセラミドという成分が加えられている。原理は不明だが肌の潤いを増す効果があるようだ。

「経口摂取して肌に効く」という売り文句は、コラーゲンと同じで信ぴょう性が疑わしい。甘酒に無理やり別の栄養素を加えて「機能性」というのも、ちょっとずるい気がする。

とりあえず常温でそのまま飲んだ感想としては、普通の甘酒。米麹でつくった砂糖無添加の本格的な甘酒のように、どろっとした粘性はない。食感としては、紙パック入りで市販されている安い甘酒に近い。

パイナップル風味を期待したが皆無だった。さらっとして飲みやすい普通の甘酒飲料。

参考小売価格は1本あたり139円(税別)なので、森永の缶入り甘酒(190g)に比べるとやや割高に感じる。

アルコールは含まれないので、パイナップルの効果に期待して薬酒と併用するのもありだと思う。

薬酒を飲むタイミングと量

養命酒は一日に飲む量と回数が決められているが、その他の薬酒には指定がない。

高麗人参酒やハーブの恵みを飲むには、睡眠前のナイトキャップとしてコップに半分。70mlくらいが個人的に適量だと感じた。200mlの小ビンを3回で飲み切る量になる。

養命酒と同じ1回20mlでは物足りないし、200ml一気に飲むと酔いがまわりすぎる。

そもそも寝酒は深い睡眠をさまたげる悪影響が指摘されている。アルコールの利尿作用も加わって夜中にトイレに起きやすくなる。

本来は夕食前後のタイミングで飲むのがベストなのだろう。

しかし夜もたいてい作業するので、その前にアルコールは摂りたくない。自分の場合はすっかり仕事が終わってから、寝る前にチビチビ飲む方が性に合っている。

度数13~15%なら個人的な適量は100mlを超えないくらい。軽く酩酊して体が温まり、この量ならトイレに起きずに朝までぐっすり寝られることもある。