【株主優待】大戸屋の五穀米がおいしい理由。定食はぜひ大盛りで!

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大戸屋の株主優待を入手した。昨年は創業家と現経営陣の対立で、大塚家具のようなお家騒動でメディアを賑わしていた会社だ。

大戸屋は「カジュアルな店舗で気軽に和食を食べられるお店」というイメージだが、はなの舞やさくら水産など、平日500円でランチを食べられるお店に比べると割高感は否めない。改まった会食の席なら、藍屋や華屋与兵衛、さらに高級だが木曽路あたりを選べばもっとゆったり会話できる。いずれも株主優待を利用可能だ。

若い人にはさほど人気がなさそうだが、特に業績が悪いとか撤退が増えているという印象はない。誰が利用しているのか分からないが不思議と繁盛している、大戸屋はそういうお店だ。CoCo壱番屋に似ていると思う。

シニアの一人客需要をとらえた大戸屋

土曜のランチタイムは、グループ客だと数分待たされるくらい賑わっていた。

店内を見渡すと、やはりお客さんの年齢層は高めである。先日訪ねた和食よへいのようなイメージだが、「シニアの社交場」というほどには盛り上がっていない。老夫婦2名のグループが半数で、あとは一人客ばかりだ。

テーブル席が多いファミレスでは居心地が悪く、さすがに牛丼やカツ丼は口に合わない。「家で調理するのは面倒だが、たまには焼き魚を食べたい」、そういうミドル~シニアのお一人様需要をとらえているように思った。

ほっけや紅鮭の定食で税込900円くらいする価格帯は、夢庵より高いかもしれない。カウンター席が多くて狭いのに、和食ファミレスより高いメニューでやっていける理由がわかった気がする。

焼き魚は大根おろしがたっぷり

しばらく肉や揚げ物、サラダバーの大食い修業が続いたので、「さばの炭火焼定食」を頼んでみた。なぜか「おかず単品」というオプションがあり定食より150円ほど安い。

「ご飯は節約して家で食べる」という自分のような貧客が多いのだろうか。いや、焼酎や日本酒のアルコール類も用意されているので、一人飲みのおつまみという位置づけだ。大戸屋で飲むのは、蕎麦屋で一杯やるイメージでしゃれている。

ご飯を無料で五穀米に変えられるとのことで、せっかくなので大盛りでお願いしてみた。

さばは「炭火焼」と銘打っているだけあって、和民あたりで食べる焼き魚よりも、さらにおいしかった気がする。細かい点では、大根おろしがどっさり盛ってあってうれしい。

人気の五穀米は通販も可能

五穀米もかなり気前のよい盛りっぷりだが、雑穀がかなりの分量入っていてプチプチした食感を楽しめる。申し訳程度の「なんちゃって混ぜご飯」では決してない。

ご飯もふっくら炊きあがっていて、どうも他店で食べる白米とは違う気がする。自宅では固めの玄米ばかり食べているので、差があって当然かもしれないが、少なくとも以前チムニー系列店で見たような「つくりおきのご飯」という感じはまったくしない。

不思議に思ってカウンターの冊子を眺めていたら、ご飯を炊く際の工夫が書いてあった。

備長炭を入れて炊くとか、しゃり切りとか、どこまで味に違いが出るのかと思うが、少なくとも今日いただいたご飯は素直においしいと思った。大戸屋の五穀ご飯は看板商品なのか、アマゾンでも販売されている。1合にスティック1本、「20%程度の高配合」と書かれていて納得した。

 

店員さんも親切で印象がよかった

そのほかにも、全体的に店員さんがフレンドリーでよい印象を受けた。最近はチェーン店ほど教育がしっかりして不愛想なスタッフというのも見かけないが、「親切で印象がよかった」と思うこともあまりないものだ。店内が狭い分、スタッフとのコミュニケーションが濃厚になるのだろう。

大戸屋はご飯もおかずも、つくりが丁寧である。店員さんもやさしい…、値段は高いが、その分、料理や待遇の高級感を期待してしまう。

典型的なハロー効果の認知バイアスが働いているようだが、飲食店でそこまでストーリーを演出するのは一朝一夕にはできそうにないことである。

優待券がなければ、なかなか行けるお店ではないが、老後は大戸屋の常連になれるくらいの余裕を持てればと思った。定食を頼むならご飯は五穀米で、ためらわず大盛りをオーダーするのがおすすめだ。