テレビで話題のフツウニフルウツ。株主優待でフルーツサンド食べまくり

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アクトコールの株主優待。2016年のルール改正で、QUOカードのほかに金額倍増の「パンとエスプレッソと」優待券をもらえるようになった。100株保有で6,000円分と、なかなか気前がよい優待内容なのだが、実際にチケットを使い切るのは至難の業かもしれない。

店舗が都心に集中している上、テレビで取り上げられて土日祝日は長蛇の行列ができている。前回土曜日に中目黒のフツウニフルウツを訪問したときは、あまりの待ち時間に並ぶのを諦めてエッグベネディクトで妥協してしまった。

先日、表参道を通ったのでパンとエスプレッソとに行ってみたが、台風上陸前の風雨にも関わらず順番待ちだった。

いずれも代官山や青山のよくわからない裏通りにあるのに、不思議とにぎわっている。テレビで紹介されているという噂は聞くが、実際に見たことはない。平日、千駄ヶ谷のBiRd & rUbYまで足を伸ばすと、ようやく並ばずに店内に入れるとわかった。

残り1個のパニーニをゲット

パンと…のフレンチトーストは何となく察しがつくが、フルーツサンドに特化したお店というのはユニークだ。パンケーキのように新たな流行になりつつあるのだろうか。

再度、月曜の午後にチャレンジしてみたフツウニフルウツは、運よくがら空きだった。しかしよく見ると、フルーツサンドは完売で次回は15:00からとなっている。400円のバナナミルクも売り切れ。

幸い1個だけアボカドジェノバのパニーニが余っていたので、ホットのカフェラテとセットでいただいた。合わせて税込みきっかり1,000円。ようやく株主優待券を使うことができた。奥の方では店員さんがひたすらサンドイッチらしきものを仕込んで積み上げている。

パニーニは3分ほど待って丁寧に焼いてくれる。カフェラテは無料でダブルショットを選べるサービス付きだ。600円でアボカドがたっぷり入ったパニーニは、バジルの葉っぱも多めに入っていてちょっと変わった味がする。普通といいつつ、なかなか凝った料理をつくっているようだ。

前衛的な什器デザイン

路面に面して、狭いスペースに作り付けられた謎のベンチに座っていただく。よく見ると合板が装飾的に何層か貼り付けられていて、外国の切手がニスで散りばめられている。

わざと古材をモザイク状に貼り付けるのは最近よく見るリノベーションのテクニックだが、ここには一風変わったデコンストラクティブな意図がある。少なくとも磯丸水産やババガンプあたりの漁師風インテリアとは違う、デザイナーの怨念のようなものを感じる。

特に眺めもよくない裏通りにたたずんでパニーニを頬張っていると、お客さんが何人も来ては、完売と知ってがっかりしながら帰っていく。

以前、目黒区に登記していたので、祐天寺の税務署までよく自転車で往復していた道だが、よくこんなところを見つけたなあと思うくらい変な場所だ。恵比寿から中目黒まで下る交通量の多い駒沢通りに分断されているので、代官山をふらふら歩いてたどり着くような場所でもない。

中目黒の蔦屋書店で暇つぶし

せっかく来たので、1時間ほど暇をつぶしてフルーツサンドの次回販売に並んでみようと思った。中目黒まで戻ると高架下に蔦屋書店がオープンしていて、立ち読みするのにちょうどよい。

壁面はクラインダイサムのオリジナルを安価にコピーしたようなデザインだ。Tカードのださいロゴが、モノグラムにするとルイヴィトンやグッチのように見えてくるのが不思議だ。

併設のスタバで買い物しないで椅子に座っても、別に怒られなさそうだ。狭い店内で、おしゃれな人たちが所せましとマックを広げて作業している風景も都心ならでは。郊外にある老人ばかりのコメダ珈琲では、なかなか味わえない緊張感がみなぎっている。

15時の配給タイムは20人待ち

販売10分前にお店に戻ってみると、案の定すでに10人くらいの行列ができていた。平日でこの状態だから、週末にフルーツサンドをゲットするには前泊して並ぶくらいの気合が必要だろう。

購入は1人2個までと制限があるので、20人程度なら売り切れになることはなさそうだ。フルーツサンドは350~400円なので、優待券500円に現金追加で2個買ってみることにした。

選んだのは定番のフツウニフルウツとイチジク。新商品のアキノヨナガニ(柿とつぶあん)もよさそうだが、スーパーで買った柿が家にたくさんあるのでめずらしいイチジクを選んでみた。

フツウニフルウツとイチジク

バナナやキウイがきれいに収められたフツウニフルウツ。ラップでカバーされたこのインスタ映えする断面こそが命といえる。

350円の価格だけあって、コンビニのサンドイッチよりは具の量が多い。パン自体はそこまで大きくないが、新鮮なフルーツとまわりに詰め込まれたクリームが醍醐味だ。

一見生クリームかと思った白いものは、どちらかというとクリームチーズの味だった。クレープのような甘いおやつと見せかけて、わりとしっかりした食事パンに仕上がっている。

イチジクというのはカルディの乾物しか食べたことがない。生のイチジクは甘みの少ないキウイフルーツという感じだ。チーズの塩気に押されてしまって、水っぽいだけの印象しか受けなかった。

フルーツサンドの魅力は、コメダ珈琲のモーニングでバタートーストに小倉あんを乗せるような、甘さとしょっぱさのバランスが大事だと思った。試した中では、50円安くて果物のバリエーションも豊富なフツウニフルウツの方がおいしかった。迷ったら定番のこれを選べば間違いない。

1周年記念のステッカー

1,000円以上の購入だと、おまけで1周年記念のステッカーをもらえる。

メルカリあたりで売れるかと思ったがまだ出品されていない。代わりにアクトコールの優待券が2割引きで売られていたので、おしゃれなカフェ好きの人はフリマで仕入れてもよさそうだ。

フルーツサンドは小ぶりだったが中身がぎっしり詰まっているので、パニーニと合わせて3個も食べるとさすがにお腹が膨れた。1個では微妙に物足りなそうなので、運よく入手できるチャンスがあったら2個買って食べ比べするくらいがちょうどいいだろう。