吉野家限定鍋膳ついに関西まで制覇!薄味で肉多めな「うま塩牛鍋膳」

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北海道、横浜、なごやと各地を転々としながら食べ続けてきた吉野家「ご当地鍋膳」シリーズ。岐阜に滞在中、一つ県境をまたげば隣の滋賀県で関西メニューを食べられるとわかって、チャンスをうかがっていた。

年が明けても特に仕事で行く用事ができなかったので、結局我慢できず、吉野家のためにわざわざJRで往復1,000円以上の電車賃をかけて滋賀県入りしてしまった。

関西圏は「なにわ牛カレー鍋膳」が廃止され「うま塩牛鍋膳」に

事前のリサーチでは関西は「なにわ牛カレー鍋膳」だと思っていたのだが、2016年12月13日の吉野家ニュースリリースで、「北海道豚味噌鍋膳」の販売地域拡大と新メニュー「関西うま塩牛鍋膳」が発表されていた。どうやら「横浜デミ牛鍋膳」と「なにわ牛カレー鍋膳」は人気がなかったのか、トーナメント敗退して姿を消してしまったようだ。

首都圏限定のデミ牛は、まるでハヤシライスという完成度に驚いたのだが、一般的にカレー味の鍋はうけないのかもしれない。自分はあの味が忘れられず、自宅の味噌汁にもカレールーを溶かして、味噌カレー煮込みをつくるのが好きになってしまった。

関西の旧牛カレー鍋膳は、なんとなく既存の「牛カレー」の具を増やして薄めた感じではないかと想像していた。それよりは最新メニューを試せてよかったかもしれない。群雄割拠の鍋膳時代に彗星のごとく現れた新メニュー「うま塩牛鍋膳」の魅力を余すところなく紹介しよう。

圧倒的な肉のボリュームと薄味ながらコクのある塩スープ

うま塩牛鍋膳は並盛680円で他のご当地鍋と同じ価格だ。全国標準メニューの牛すき鍋膳よりは30円高い。5分ほど待ってカウンターに届けられた鍋膳は、一見して肉の量がいつもより多い。

到着してからも3分くらいは火が付いた状態なので、鍋はアツアツである。取り皿に移して、ふーふー冷ましながら具をかきこむ。肉が多く見えるのは偶然かと思ったが、公式サイトの説明を見ても「大判の牛肉」と書いてあるので、肉多めのコンセプトらしい。

スープは予想通りあっさりした塩味だが、魚介のだしが効いていてかなりコクがある。もちろん具を食べ終わった後にスープも完飲してしまった。上方風にスープは薄味なのだが、しっかりした飲みごたえがあり、これがラーメンだったらリピーターが増えそうなうまさだ。さすが、各地の鍋膳売れ行きを見て改良微調整された新メニューだけのことはある。

味のアクセントとして生姜が付いてくるのも気が利いている。奈良でよく泊まる民宿の定番鍋も生姜入りなので、関西では標準的なのかもしれない。

野菜は白菜、ネギ、水菜に少量のうどんと、他のご当地鍋膳と変わらないように思う。しかしインパクトが大きいのはやはり肉のボリュームだ。毎日食べられそうな癖のない塩味スープと、デフォルト肉大盛り。偽ハヤシライス鍋の失敗(?)を教訓に吉野家が打ち出したスタンダード新機軸は、牛丼鍋業界に革命をもたらすだろうか。

300円の株主優待券2枚に、残額80円はWAONで支払い可能と、吉野家のお会計はイオンユーザーにはありがたい。先週の全国的寒波を経て、これから冬本番という季節。吉野家の鍋膳はもうしばらく続くと思うが、もう一度くらいメニューの入れ替えがあるかもしれない。

残るは中国~四国地方の「博多とんこつ鍋膳」

販売停止にならないうちに、できれば最後に残った「博多とんこつ鍋膳」を食べてコンプリートしてみたい。九州はなぜか北海道豚味噌鍋膳に切り替わってしまったので、試せるチャンスがあるのは広島、鳥取、島根、山口、徳島、香川、愛媛、高知と、中国~四国のわずか8県しかない。

冬休みの18きっぷ利用期間も終わってしまったし、特にそのあたりに仕事で行く用事も思いつかない。吉野家のためだけに空路で日帰りするというのも男気を感じるが、そのあたりは懐具合と相談して考えてみようと思う。