ジェフグルメカードで九州の回転寿司チェーン、寿しまどかのハモ寿司

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日本商業開発の優待でもらったジェフグルメカード。300株だと半年で3,000円分と金額は多くないが、使えるお店がたくさんあるので悩ましい。九州出張のついでに、レアな回転寿司、寿しまどかに行ってみた。

地方で活躍するジェフグルメカード

ジェフグルメカードが使えるお店は飲食系に限られるとはいえ、QUOカードよりずっと多い。ファミレスだけでもガストやジョナサンのすかいらーく系、デニーズやビッグボーイで利用できる。

QUOカードはすかいらーく系列で使えなくなってしまったので、今でも使える飲食店といえばデニーズだけである。書店の取り扱いも多いが、たいていの人はコンビニやドラッグストア、ガソリンスタンドで消化するだろう。飲食中心のグルメカードと、すみ分けが進んでいるのかもしれない。

ジェフグルメの公式サイトで、市町村と飲食ジャンルを組み合わせて利用可能店舗を検索できるのも便利だ。出張先にカードを持っていけば、たいていどこでも食事できるお店が見つかるだろう。

優待発行してないお店でも利用可

天丼てんや、CoCo壱番屋、リンガーハットなど、独自に優待制度を持つ店舗とかぶっているのもおもしろい。これらの運営元であるロイヤルホストや壱番屋は優待利回りがいまいちなので、他の銘柄でジェフグルメカードを手に入れた方が安上がりなケースもある。

外出時に各店舗の優待券を何種類も持ち歩く必要がなく、グルメカードひとつで何店も対応できるのは便利だ。ここ数年で飲食系の優待銘柄はほとんど試したが、グルメカードに集中投資した方が使えるお店のバリエーションは多い。

例えば、伝説のすた丼屋、さくら水産など、株主優待を行っていない飲食店でもカードが使えるところがある。日本全国オールマイティーに使えるジェフグルメ、あまりに便利すぎて対象銘柄が値上がりしているのか、優待利回りはさえないところが多い。

利回りランキングを見ても、ランシステムが3%以上ある程度であとは1%以下。日本商業開発なら通常配当の還元率が高いので、まだましという程度だろう。ランシステムは同じ利回りでQUOカードかジェフグルメを選べる。コンビニと飲食店のどちらで使うか好みがわかれそうだが、3%の利回りならそのまま金券ショップで換金したとしても利率は悪くない。

甘口醤油オンリーの寿しまどか

九州への長期出張中、なるべくおもしろいお店を開拓してみようと思って選んだのは「寿しまどか」。鹿児島、宮崎、熊本、大分県にしか出店していない、ローカルな寿司屋である。近隣2店舗通りかかったが、いずれも道路側が全面ガラス張りで、寿司屋にしてはめずらしくオープンなつくりになっている。

回転寿司だが、ロボット製造でなく職人さんが握ってくれるのでお値段はやや高め。スシロー、くら寿司、かっぱ寿司より高級で、魚屋路に匹敵するレベルといえる。マグロは1皿2貫で税抜210円から。

ちなみに九州らしく、醤油はドロッとした甘口1種類しか置いていない。名古屋や東京から来るとカルチャーショックを受ける。

九州の回転寿司はネタが豪華

せっかく九州なので、まずはおすすめの南国三昧とオーダーした。カンパチ・ハマチにレアな鶏の昆布〆3点セットで290円。あいにく鶏は切らしていたようなのヒラメに代わったが、どのネタも厚めでジューシーな味わい。さすが100円回転寿司とは格が違う。熊本~鹿児島は温泉も寿司も他県とはレベルが違うように感じる。

170円の厚切りたまごは、特にお願いしなくてもアツアツを届けてくれる。120円の味噌汁も豆腐となめこがたっぷり入っていてお得だった。いつもながら寿司屋の味噌汁は、ランチ食べ放題や一番安いものでも外れがない。

しんこ巻きやイカゲソの安いメニューを経て、最後はぜいたくに「天然ハモの天ぷら握り」で締めることにした。寿しまどかの夏のおすすめはハモ。天ぷらを基本として、握りに蕎麦の3種類提供されている。

マンガに出ていたハモ寿司

実は昨日泊まった民宿の部屋に『江戸前の旬』という料理マンガが置いてあり、ハモ料理でバトルするという章があった。東京からやってきた主人公が穴子風の味つけでハモを握りにするのだが、京都の日本料理屋で修行を積んでいたライバルに敗北するというストーリーだ。

ハモは生命力が強く、昔から内陸の京都まで生きたまま運んで来られたらしい。味は淡泊で小骨が多いという悪条件のなか、職人が工夫を凝らして食べやすくしたのが「骨切り」という技術。マンガでは柳寿司四代目の大吾が、コンニャクを薄切りしながら骨切りの練習をするという涙ぐましい努力のシーンが出てくる。

寿しまどかのハモ天ぷらは、どう調理されたのかまったく小骨が気にならなかった。志布志湾から熊本に運ばれてきて、お店の板前さんが骨切りしたのかもしれない。おそろしく手間はかかるはずなので、2貫で250円でも安く感じる。

寿司職人は意地で握る

ちなみに『江戸前の旬』では、最安価格帯のイカのゲソについている吸盤を、ていねいに包丁で落として下ごしらえする場面も出てくる。マグロやアオリイカは原価が高くてほとんど儲けも出ないという。「寿司職人は損得抜きで意地で握る」というセリフを聞くと、なんだか回転寿司でも背筋を伸ばしてありがたくいただく気持ちになる。

これだけ食べても、ジェフグルメカード500円券2枚で収まる金額。九州の寿しまどかはコスパが高かった。とても株主優待が使えそうもない地方の寿司屋で活用できるグルメカード、ぜひ出張の際はウェブから検索して、地元の名店を開拓してみたい。