夢庵の狂ったデカ盛りランチ海老天特盛そばマックス4玉999円に挑戦

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最近、夢庵のメニューに登場してずっと気になっていたメニュー。ランチタイムの海老天そば、特盛に挑戦してみた。シニア・ファミリー向けの落ち着いた和風ファミレスと見せかけて、たまに実験的な食べ放題メニューを投入してくる夢庵。先日の天ぷら食べ放題イベントでは、死ぬほど海老を食べさせてもらった。

ライバルは富士そば富士山盛り

ランチメニューの片隅に載せられた海老天そば。100円で特盛にできて、しかも「2~4玉でも同じ価格」とうたわれている。もともと1玉の普通盛でも899円なので、決して安いわけではない。それでもついつい、プラス100円で「そば4玉」という破格のサービスにつられてしまう。

同じくデカ盛りで有名な立ち食いそば、富士そばの富士山盛りは分量1kg。「約800g」の夢庵特盛はスペック上、富士山盛りに劣る。以前、富士山盛りは完食できたので、この量なら問題なくクリアできるだろう。天ぷら付きといっても、そちらは大した分量でなさそうだ。

値段的には富士山盛りが500円。天ぷらが100~250円くらいで海老まで追加できる相場とすれば、やはり立ち食いの富士そばの方が安い気がする。そこはファミレスとして座って食べられる夢庵のサービス料といえる。

ちなみに立ち食いソバのコスト構造は、泉正人の本でかなり具体的に紹介されていて参考になる。

「飲食業の原価率は約 35%」など、かなり具体的に生々しく説明されているので、もしそば屋を開業したいと思っている人がいたら必読だ。

蕎麦の違いはわかりにくい

12時前で空いていたのか、そば4玉は意外と早く届いた。陶器製のせいろの上に、ぎっしりと敷きつめられた蕎麦。さらにその下にも、もう1段隠れているという仕掛けだ。

面積的な見た目のインパクトからすると、富士山盛りより多いような気もする。つけつゆはたっぷり予備も備えられ、ネギやワサビの薬味も分量が多い。

麺は夢庵こだわりに二八そばで、これといった特徴はないが普通においしくいただける。立ち食いそばと比べて、違いがわかるかというと自信はない。そもそも蕎麦の違いなど、そば粉10割でやたらぼそぼそしているか、ふのりそばやへぎそばのように海藻が練り込まれて弾力性があるとかでないと、素人にはわからない気もする。

タレに変化がなく単調

案の定、そばは食べても食べても減らない。天ぷらが温かいうちに、交代で食べて気分転換するが、そばに比べるとあっという間になくなってしまう。以前トライした味の民芸、うどん食べ放題だと、ゴマダレとかもらえて変化をつけられたが、夢庵ではふつうのだし汁しかもらえない。

ためしに天つゆに麺をつけたり、そばつゆに天ぷらをつけて油分を加えてみたりするが、さほどの変化はない。せいぜいワサビを溶かしてピリ辛風味にしてみる程度。さらに器の底の凹凸は水切り性能がいまいちで、大量のそばから出てきた水分がたまり、つゆもすぐ水っぽくなってしまう。

3/4くらい食べ終えたところで、意外と満腹感が出てきた。富士山盛りより天ぷらがある分、胃袋への負荷は大きいといえる。さらに座って食べているせいで、お腹が圧迫されて苦しくなる。ドカ食いするなら、立って食べる方が量は詰め込める気がする。

夢庵のデカ盛りメニューに期待

お会計は999円プラス消費税。いつも通り、すかいらーく優待券2枚とSuicaで残額決済できた。夢庵で平日ランチに千円出すなら、焼魚とかうどんとか、いろんなバリエーションを楽しめる。あえてそばだけ4玉食べるというのもストイックでおもしろいが、まあ今回限りでいいかなという感じがした。

もし特盛4玉コースを定番化するなら、天ぷらを省いてゴマダレ追加とか、しゃぶ葉やステーキガストのように、ソースバー形式にしてもらえるとありがたい。トムヤンクンスープにざるそばをつけて食べるとか、ゴマダレに豆板醤を追加できると飽きずに楽しめそうだ。

同じ和風でも高級懐石は藍屋にまかせて、夢庵としてはぜひデカ盛りメニューのバリエーションを増やしてほしい。特盛天丼あたりは平凡だが、焼魚食べ放題とか湯葉食べ放題とか、異色の大食いコースをつくってもらえるとうれしい。