ひそかにうまい、かっぱ寿司のラーメン~鮭みそバター風味を試食

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今日は年に一度、ダイオーズの株主総会で参加すればコーヒー200杯もらえるはずだった。しかし会場の川口駅までは遠く、総会自体は特におもしろいものでもない。往復の電車賃で、イオンの1kgコーヒー粉が買えるくらいなので、今年はもういいかと思ってあきらめた。

梅雨の晴れ間に向かったのは、100均回転寿司のかっぱ寿司。6月末使用期限の株主優待のうち、アトム分のカード残高が余っていたのでランチで消化した。前回メニューを見て気になったサイドメニューのラーメンを試してみた。

回転寿司でなぜラーメン?

寿司屋で味噌汁は飲めるとして、うどんまではわかる。うどん屋がおでんを出しているようなもので、寿司屋が出汁にこだわったうどんは何だかうまそうだ。前回食べたのは平日限定150円のかけうどん。はなまるうどんのかけ小と同じ価格帯にしては、さぬきと違う上品な風味でこれもありだった。

同じくサイドメニューの麺類に並んでいたのが4種類もあるラーメン。カレー風味のものだけ値段が高かったが、ウェブサイトの公式メニューになく店舗限定なのだろうか…と思ったら、期間限定ネタのところに「白いスープカレーラーメン(390円)」と載っていた。カレーラーメンといえば、もはやカオソーイのタイ料理といえる。

くら寿司のラーメンはもっとすごい

回転寿司の中では、一番メニューが変わっていると思うくら寿司。デザートのかき氷やティラミスだけでなく、カレーやカルボナーラ、チーズハンバーグまであり、一体何のお店なのかわからない。もはや寿司よりサイドメニューの方が多く、ちょっとしたファミレスよりバリエーション豊富な印象だ。

くら寿司にもやはりラーメンはあり、しかもかっぱ寿司を上回る種類を誇る。担々麺以外の醤油も味噌味は、なんと関東と関西で味が違うようだ。関西に出張したらくら寿司のラーメンを食べ比べてみたいが、ファミレスや牛丼屋ほど店舗も多くなく、探すのは面倒である。

くら寿司も近所にあるのだが、優待券の利回りとしては配当と合わせて1%にも届かず、まったく魅力がない。コロワイドは投資額が150万以上必要なので、アトム&カッパでポイントカードを安く入手してかっぱ寿司に通うのが賢い。

温かい厚焼き玉子

とりあえずラーメンに行くまでに予算700円で普通の寿司を食べてみた。まず前回気になった「温かい厚焼き玉子」。普通のと同じ100円なのに、温かいのである。パネルから注文すると、ほかほかの状態で届けられてきた。

焼き立てかどうかというと、単につくりおきを温めたようだ。それでも人のぬくもりというか、屋台で出来立てをいただくような感覚でほっとする。正直、玉子の味としては、冷たい方が甘みを多く感じられるかもしれない。玉子焼きは冷たくても温かくても、どちらでもありだと思った。

鉄火巻に甘ダレが合う

締めはラーメンなので、最初の方で鉄火巻をオーダーした。やはりかっぱ寿司の巻物は100円でもボリュームが多く、お得感がある。鉄火巻には甘い方の醤油がよく合う感じだった。

100円均一回転寿司のロボット製造だと、やはり巻物の切断面がぼそぼそしてみっともない。味に支障はないので普通にいただくが、もっと切れ味のよい刃を使うとか水圧で切断するとか、職人技より鋭利にスパッと切ることはできないのだろうか。

数量限定の「寿司屋のたたき」は、ヒラメかカレイか白身魚が中心の軍艦だった。ほかに、タコやイカ、サーモンはたまにはチーズマヨ炙りの変わり種を頼んだ。もはや加工され過ぎて、サーモンの味はほとんどしないジャンクフードという印象だ。

めずらしく穴子も頼んでみたが、なんだか薄切りの干物のようなネタが乗っていていまいちだった。100均回転寿司はたいていおいしいが、たまに値段相当でがっかりする品物もある。穴子はぜひちゃんとした寿司屋で食べたい。

ラーメンは味噌バター味をチョイス

ラーメンは300円の三種のうち。どれを選ぶか悩ましい。醤油と味噌バター、あさりがどっさり入った白湯ラーメンも見た目はうまそうだ。

醤油と白湯は何となく味が予測できるので、今回は味噌バターにチャレンジしてみた。ラーメンはうどんと同じく、タッチパネルで注文すると厨房から直接届けてくれる。時間がかかるといっても3分くらいのものだ。

麺はどことなくインスタントっぽい食感。スープは予想以上にバターの香りが強く、入れすぎではないかと思う。鮭は焼いた切れ端が入っていたが、さすが寿司屋の具で、味に抜かりはなかった。300円なので普通の1人前には足りない分量だが、締めとしてはこれで十分。これで回転寿司3皿6貫分と思えば高いが、味に変化をつけるならラーメンを取り入れるのもありだ。

寿司にバターはそぐわない

残念ながら、最初にもわっと香る濃厚なバター風味は寿司とまったく合う気がしない。普段は梅やキュウリの巻物できりっと締めるところなのに、これはコース料理の最後にフォアグラを食べるような印象だ。サーモンとマヨネーズはまだ許せるが、寿司にバターというのは冒涜的なコンビネーションといえる。

もはや食べ合わせという考えは抜きに、「他店もやっているからとりあえず用意した」という感じだろう。大手企業としては正しい経営戦略といえる。味はしっかりついているが、どこか人工的でインスタント風味に感じる、かっぱ寿司の味噌ラーメンだった。