吉野家新メニュー鶏すき丼、半熟玉子と甘口ダレに山椒が効いてナイス

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4月から吉野家で新発売された「鶏すき丼」。株主優待券を使ってさっそく試してみた。

元住吉のカフェ風吉野家

たまたま用事で寄った吉野家の東横線・元住吉店。最初にカウンターで注文・お支払いしてから、ブザーが鳴ったら料理を受け取りに行くフードコート形式だった。牛丼屋としては見たことのないカフェっぽいレイアウトで驚く。お茶とお水は中央でドリンクコーナーでセルフサービス。コーヒー類もレジでカップを買ってから自分で注ぐ方式だ。

松屋のトンカツ業態、松乃屋でこういうファミレスっぽいスタイルを見たことがあるが、吉野家としては斬新だ。隣はセレブな高層マンションが立ち並ぶ武蔵小杉駅なので、男くさい牛丼屋のイメージを変えようとしているのだろうか。あるいは単に他のファーストフード店の居抜きだった可能性もある。上階にはマクドナルドも入っている。

玉子抜きなら牛丼と同価格

吉野家の鶏肉を使った丼ぶりはシーズンごとに度々出るように思う。並みサイズで比べると、新味豚丼が350円、牛丼が380円のなか、鶏丼は強気の450円。ただしオプションで単品だと70円相当の半熟玉子が乗っているので、実質的には牛丼と同じ価格に思う。

見た目が鶏肉だけだと寂しく、親子丼っぽく食べてもらうために玉子を追加したのかもしれない。なか卯の定番、親子丼が並み490円なので、それよりは安く済む計算だ。吉野家の鶏すき丼は、普通の玉子とじカツ丼に対する、福井B級グルメのソースカツ丼に似ている。

鶏丼にはおまけで山椒のパックがついてくる。通年定番化した鰻重との兼用に思われるが、鶏肉にかけてもなかなかおいしい。最初のふわっとする香りが、いつものがさつな豚丼・牛丼でなく、なにか高級な料理を食べている気分にさせてくれる。

甘口のタレが特徴

並みサイズでは鶏肉の量はそれほど多くなく、焼鳥に換算すると2串くらい。肉は特に「国産」とうたっていないので、ブラジルかタイあたりの輸入解凍モモ肉だろう。安めの牛丼屋に来て肉の品質をとやかく言う筋合いはない。特に違和感なく、おいしくいただけた。

全体にかかっている醤油風味のタレはやや甘口。この味付けが単なる鶏丼でなく「すき(焼き)丼」の由来だろうか。下のご飯と一緒に食べるならもう少しタレは多くてもよい。鶏好き丼でも「つゆだく」オプションは頼めるのか気になる。

鶏すき丼は並みで759kcal。あっさりと見えて、半熟玉子がある分、豚丼(604kcal)、牛丼(669kcal)よりもハイカロリーだ。価格的に、最初から玉子を乗せるつもりなら特に割高感はない。同じ450円で豚キムチ丼や豚チーズ丼も頼めるが、いつも吉野家に通っていて味を変えたいなら、まあ試してみる価値のあるメニューだ。

玉子抜きや胸肉丼も欲しい

個人的には半熟玉子を抜きにした、シンプル鶏丼があってもいい。牛丼屋で食べる時は価格にセンシティブなので、70円で半熟玉子を乗せるくらいなら、スーパーで10個パック買って好きなだけ玉子を自炊しようと思ってしまう。

さらに進んで、豚丼より安い「鶏の胸肉丼」なんてメニューもあるといい。茹でた胸肉に塩を振るだけでも、ダイエット志向の人やアスリート向けに売り出せると思う。今なら鶏胸肉に含まれる、疲労回復物質のイミダペプチドも話題にできる。

ご飯を豆腐に置換したすき家の牛丼ライトみたいな感じで、吉野家ももっと斬新なメニューに挑戦してもらいたいと思う。「アタマの大盛」どころでなく、ご飯が全部お肉とか…